花鹿
「よわいちから いのり」作品より
「よわいちから いのり」の制作も終盤に入りました。
前に書きましたが、ボクは前回の「えな」でもう何か満足してしまって、中々モチベーションが上がらないままに制作に入りました。
「いのり」とは?。。着地点も見えない暗闇の中を手探りで進む様な毎日です。
いっちゃん曰く「おろおろしながら描いている」という事です。
この作業は自分の世界観の中の隅っこにあるような陽の当らない場所をほじくり出すような苦痛と違和感を感じながらの航海です。
でも自分としてはこの状態になれて本当に良かった、嬉しいと思っています。
慣れて達者になる事や、何か究極が分かって悟ってしまうよりも(実はそれこそが『闇の中』だと思うから)一歩一歩踏みしめながら歩いていると感じるからです。
そしてこれが「いのり」なのかも知れないと思います。
断定口調も先生口調も、自然にしなくなったと思います(これは今年の『個展荒行』の賜物だと思います)
なぜなら「分からない」「出来ない」というのが(自分も他者も)生きる燃料になっているのが良く見えるからです。
むしろ(その足りないと思う心こそが)生命力と言う「よわいちから」の灯火を遠くまで照らしているのを感じるのです。
同じ「よわいちから」に生かされている私たちは、個人個人違う様に見えて何も差がなく「補い合う生命」なのだと思います。
あと十日間の制作を経て「いのり」が始まります。
このおろおろした自分の姿を是非観に来ていただけたら嬉しいです。
そして、むしろ「着地点」などどこにも無く「ここ」がそうだったんだよ。というオチを楽しんでいただけたら嬉しいです。
個展「よわいちから いのり」長野県松本市「カフェ 歌」9/1~9
福井「ささした助産所」でミニ個展&「かおの絵」9/21/22/23
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by prema-maaru
| 2012-08-20 05:10