YOMIの記録
立春を過ぎ、春と言うのは名ばかりで一年で一番寒い時期になりました。
しかし寒さが極まるこの時期は、温かい陽の光のありがたみが身にしみます。
梅が咲き、行きつ戻りつ春がゆっくりと歩いて来ます。
春は先に人の心から始まるように思います。
2015年に入り、新しく描き上げた作品をご覧いただきます。
YOMI
観音/ケオン
SINKAI
楽園
の四作です。
それに前回のカフェスローの個展「TOTEM」から五作を加え、九作品を展示させていただきました。
特に「SINKAI」と「楽園」は今までの私の傾向から一歩出た表現になっています。
絵と言うのは何かカタチを描いて「絵」という事が多いのですが、この二作はカタチでは無く
気配を描く事を目指しました。
それぞれの作品の前でお時間がゆるすまでお過ごし下さいませ。
ありがとうございます。
マシマタケシ
7日(土)生命を描くワークショップ
8日(日) 背中で観て描くワークショップ
「YOMI」728x1030mm 販売済み
神からして観たら”この世”は黄泉の国なのです
私たちは神の世界(霊界)を黄泉の国だと思って来た。
ところが神から観れば、この世界が「黄泉の国」だというのだ。
その時私の概念は反転を起こし、この絵が生まれた。
あなたから観れば、私が”あなた”なのです。
宇宙から観れば、あなたが”宇宙”なのです。
神から観れば、あなたが”神”なのです。
「観音/ケオン」 728x1030mm 販売済み
ある日私はバリのシャーマンをなさっている方から不思議な石を賜りました。
それは「ケオン」という名で「観音の石」と呼ばれるものです。
バリのある島の海中に住むサンゴの中に形成される副産物です。
満月の晩、島の子ども達の中から数名が選ばれ、この石を探しに行くそうです。
子どもにしか見つける事が出来ないケオンは、バリでいにしえから珍重されて来たのだそうです。
ケオンを握りしめながら、私は絵を描きました。
気が遠くなる様な時と、記憶と、慈愛に導かれて。
「SINKAI」 728x1030mm 販売済み
深海に潜る。
美しい海岸(ビーチ)の光溢れる景色がだんだんと遠のく。
締め付けられる水圧と、冷たい海水と、光の届かない闇の中を。
ただ潜る潜る。
心の深海に潜る。
誰も見た事が無い、でも「知っている」何かを探しに。
それは隠された神界。
振り返って空を見る。
青い青い地球が見える。
「楽園」 728x1030mm 販売済み
潜っても潜ってもも何も見つからない。
息が切れ、意識が遠のき、全身から力が抜けて行く。
何度もあきらめようとする。
でも「もう少し行こう」と誰かの声がする。
力を振り絞ってもう一度潜る。
いよいよ引き戻そうと思ったその時
楽園が見えた。
TOTEMの全容
壬生マシマタケシ美術館
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絵を描く事