あなたはそのままでいい
「あなたはそのままでいい」という言葉は、たんなる気安めなのか?
もしくは「宇宙の神秘を解く鍵」なのか?
私たちが悩みをおぼえる時、それは何かが足りない、現状ではいけない、と感じる時に起こる。
いま「無い」ものが「欲しい」と感じた時に、それがなかなか手に入らないものだったら
悩みの深さも大きくなる。
しかし冷静なあなたの部分は、たとえそれが手に入っても一時的な安堵にしかならなくて
時が経てばまた他のものが「足りない」と思うあなたを見つけているだろう。
果てしない欲求の繰り返しの毎日が過ぎて行き、いつしか人生の与えられた時間も終わる。
そういう翻弄された人生の体験も又、ある意味では「それでいい」ものではあるが
他のものに乗っ取られた自分でいるよりは、この自分を本当に乗りこなしてみたいと思った時に、この「あなたはそのままでいい」という魔法の言葉が真の効き目を現すのだ。
あなたという存在は、この広い宇宙でもたったひとりの存在であり、あなたの存在を通してしか「あなたの見た宇宙」は存在しない事になってしまう。
それは無数にある宇宙のほんの「ひとつ」でしか無いかもしれないが、それがあるからこそ、他の宇宙が成り立っていられるという証でもある。
全体を支える一部は、そのまま「一部である全体」でもあるからだ。
それに気づいた時、いまのままのあなたの感性が、どれほど宇宙に取って貴重な尊い存在であったかが分かる。
あなたは宇宙にとって「かけがえのない人」なのだ。
移りゆく欲求があなたなのではなく、この宇宙を観察する「目」があなただと分かれば、たとえ病の淵に居ようが、借金で首が回らなかろうが、新しい恋にときめいていようが、それは「あなたの宇宙」が映し出している映画のスクリーンの中のストーリーでしか無く、本当のあなたには全く影響の無い事だと分かる。
本当の私たちは、人生など生きていないのだ。
それ観察しているのが、本当の私たちなのだ。
だから「そのまま」というのは、決して平坦な道を通ってたどり着く場所では無いのかも知れない。
私たちはもうすっかり「人生」という配役に成り切っているから。
しかし、悩みという最大のチャンスは、その巨大な概念を打ち破る最高の手段でもあるのだ。
あなたが独りっきりになって、この宇宙の中でもあなた独りだと感じて、空しくて寂しくてやり切れなくて、そんな気分に包まれている時に、もう一歩踏み出したら。
宇宙にはあなたしか居ない という事が分かってくる。
あなたの宇宙もまた、一部である全体だからだ。
だから、悩みを避けようとするのでは無く、悩みを観察しよう。
なぜあなたがそれを足りないと思うのか、見つめよう。
そうすればいつか分かるはず、「あなたは全て必要なものを持っている」事が。
足りないとか欲しいという気持ちは、あなたが造り出したものでしか無く、実体のない幽霊のようなものだという事が。
だから「あなたはそのままでいい」
これ以上に最高な人生はありません。
お互いに讃え合いましょう!
by prema-maaru
| 2009-10-30 08:10