11月17日開幕です「間の間」
随分前から手相見や占い師の方々から「あなたは55歳が大きな転機になりますね」と言われて来た。
自分的にはずっとピンと来てはいなかった、何故ならいつも断崖絶壁でギリギリで総決算みたいな気持ちで居たからだ。
もし55歳で転機が訪れるのなら、それはむしろ自分ごとでは無い、異層に起こる事だと他人事みたいな気分で居た。
しかし人間という者は暗示に弱いもので、今回の個展の直後に55歳に成るボクは、それなりの気持ちで臨んでいる事がおぼろげながら分かって来る。
ボクは20歳位からずっとプロで絵を描いて来て、しかし常にコンプレックスを持ち続けて来た。
それは「まだ本気でやってない」という意味合いの後ろめたさだった。
それを一発で突破したのは2011年の震災と原発事故であり、もう後が無いと追いつめられたからだった。
ちょうどその年から本格的にカフェスローでの個展が恒例化し、自他ともに「ホームグラウンド」と呼べると自負する。
まずはカフェスローのギャラリーで観ていただくのが、ボクの絵の最適な見方だとも言える。
そういう意味では長い長い助走の28年間を過ぎ、ようやく自ら「画家」と名乗りだしたのがカフェスローの個展会場だった。
あまりにも長い助走は、いつしか不安を連れて走り出していた。
本気とかマジで出せるの?という身もふたもない本音を、ボクはいつも見られない様にしていたと思う。
自分をごまかして来た長い長い年月だった。
そして今回は、カフェスローでの恒例個展の最終章を迎えると思う。
もうカフェスローでやらない訳じゃ無く、多分いつも真っ先に思い浮かぶのはあの空間だと思う。
ただ、何故か?今回はそういう気持ちで、この個展をやりたいと思った。
それは暗示に染みた55歳がこの個展を象徴する事もあるが、もっと違う、今迄とは違う思いが自分に芽生えたからの所為もある。
32歳下のあずみちゃんに出会った時に、ボクはこれから100年がアリアリと「観えた」のだ。
それは「観えてしまったんだから仕方が無い」という、丹波哲郎氏のような台詞になる。
考えよりも先に、理屈や理論よりも確かに、自分にこの先100年が始まったのを感じる。
壮大な流れに然う様に、うねり蛇行し、滔々と流れる大河が観えた。
それは確かに観えたのだ。
そしてこの個展は、多くの方々や場所や時間に捧げる気持ちで作り上げました。
お足を運んでいただけたら心から嬉しいです。
どうぞ心より、よろしくお願いいたします。
11月17日金曜日の11:00開幕です。


