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書くことで

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書くことで


久しぶりに日記の様に思いを綴り書いていたら、寡黙な空間に青空の切間がのぞいた様に思えました。

これを書いているのは早朝で、東の空が染まり始め、鳥が囀り出し、少しずつ人間の営みの音が方々で聞こえ出した時間です。


ボクが会話や文章で八重山の事を褒め称えると「そんな事は無いよ、深い闇はいっぱいあるよ」と返される事があります。

全く否定は出来なく、人が住む場所にも環境にも行政にも、人の欲や情念が絡む闇は何処にでもあり、それが無い場所など何処にも無いと思います。

幸福度No. 1と国民が自画自賛するフィンランドは、もう一方で自死や精神の病を抱える大国だと聞きます。

行政が生活の細部まで整う事の弊害として、各個人の繋がりや助け合いが無くても生きていける。

それによって極度の孤独感を抱える人が多いのだそうです。


ここ八重山はその逆で、海が荒れて物資が届かなかったり、それこそ台風で何日もインフラが止まったり、市街地以外は過疎なのでお年寄りも子供も一緒になって協力して生きて行かなくてはいけない島です。

人と人の結びつきが非常に強く、その反映としては何処に居ても一人になれない、全部知られてしまっていると言うのはあります。

闇はその延長に枝葉の様に拡がっています。


ただ現在のAI管理の世界の最先端としてあるのがフィンランドだとしたら、八重山は古代から時が止まったままAI的な便利さも加わっている稀有な場所であるかと感じています。

同時に古代から続く闇も相当深いのかも知れません。


よくことわざで「人は自分が映っている鏡を見てそれを世界だと思っている」と言うものがありますが、もう一方の言い方で洞窟の奥深くで松明に照らされた壁に映る自分の影を見て怪物や化け物だと思っていると言うのもあります。

つまりどんな解釈も「その人自身」から外に出る事は難しいと。


光も闇も一緒に抱えて朗らかに生きていきたいものです。


マシマタケシ






by prema-maaru | 2025-03-22 07:20 | Comments(0)