日常
日常
石垣島での暮らしはどういうものかと言うと、実は以前と殆ど変わっていないのに自分でも呆れている。
少し車を走らせれば綺麗な海岸や絶景がたくさんあるが殆ど行く事は無い。
今の住まいは集落の中心地で、車通りは少ないものの何処かで人の気配はする地域で、しかし都内や引っ越して来た山梨県上野原市と大きく違うのは、周囲の植物が全て南国種であるのと、沖縄特有の赤瓦の平屋と、これも多いのだがコンクリートで建てられた頑丈な住宅が建ち並んである。
この集落は家々が密集はしておらずどの家も庭を広く取っているのでそこに大きな福木やハイビスカスや島バナナが見える。
少し先には旅人の樹と呼ばれるオオギバショウという南国にしか無い植物もある。
アトリエから望むそれらの景色を見ているだけでかなり満たされる。
晴れた夜にはベランダから満天の星と天の川も拝める。
ボクは殆ど家に居て、昼ぐらいに八重山の料理が食べられる食堂に行き、帰りにスーパーに寄り夕食の買い物をする。
犬の散歩の様に毎日ちょっと遠くに行く事で精神を活性化していると妻には話している。
本屋は2軒あるがどこも雑誌中心で、読みたい本はネットで取り寄せる。
市立図書館は居心地が良いので週に2回は行く。
帰りに地物の野菜や果物が並ぶ市場に寄るのも恒例だ。
家の庭にはいつも地域猫が遊びに来ていて、それを相手するのも楽しい。
毎週水曜日にお世話になっているやちむん館の4匹の犬の散歩で海岸まで歩くのも楽しみだ。
今までの人生を振り返ってこれほど幸せな時間が続くのも珍しい。
まるで隠居生活みたいだが、それは日常が満たされているからに他ならない。
でも隠居するにはまだ若いので、これから好きな八重山に恩返しできる様な働きをして行こうと思っている。
マシマタケシ
by prema-maaru
| 2025-03-25 07:22
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